Q.事前面接の仕事紹介があったらどうするべきですか?
紹介された派遣先を訪問してこれまでの職歴やパソコンの技能、仕事が始まった場合の業務の進め方などの打ち合わせをしてきました。結局、そのお仕事では働けませんでした。友達にそのことを話すと「それは事前面接といって、ホントは違法なんだよね。」と言われました。仕事に就くための面接が違法というのがよく理解できませんでしたが、今度、事前面接のある仕事の紹介を受けたらどうすればいいのでしょうか?
A.事前面接が違法だと聞かされて、今後のお仕事をどうやって探していくのが良いのか疑問に思われているんですね。
人材派遣とは、派遣先の業務内容を詳しくヒアリングし、必要な能力・経験を考えて人を選んで派遣することをいいます。他にも、派遣会社は有給休暇や給与計算などの労務管理、社会保険の加入、雇用責任、福利厚生、研修制度など様々な役割を担っています。しかし、「人を選ぶ」という行為を派遣先が行うと、それは人材派遣とはいえない、と法律を作る人たちは解釈したようです。
派遣先が面接や人材の選考をすると、人材派遣とはいえない。こういった考え方で派遣先が派遣スタッフを特定する行為は禁止されました。
例えば、電気工事を依頼するとき、工事する人を面接したりしません。その電気工事ができる人を会社が責任を持って送り出すからです。人材派遣も基本的には同じ考えに基づいています。とはいえ、長くても1時間しかいない電気工事ならともかく、1日何時間も何ヶ月もの間一緒にいるとすれば、事前に会っておきたいと考えるのが人情です。派遣スタッフにしても、派遣先の様子や上司がどんな人かもわからないまま、契約に応じることに抵抗を感じる人もいます。
派遣先を見てから仕事を引き受けるかどうか決めたい、という派遣スタッフの要望に応えるために派遣会社は事前打ち合わせをセッティングすることがあります。事前打ち合わせは派遣先の内諾をとったうえで、派遣先に出向き、職場の様子を見学したり、直接の上司から業務の内容や進め方について説明を受けます。その後で、もし仕事を引き受けられないと思ったら断ることもできます。
事前面接と事前打ち合わせを見分けるには、次のように聞いてみてください。「派遣先を訪問した後、私が承諾すれば就業が決まるんですか?」他の人に決まるかもしれない、派遣先が判断する、というような答えだったら事前面接と考えて良いでしょう。
事前面接のお仕事紹介だとわかったあとでどうするかは、あなた次第です。時間と交通費をかけて、お仕事が決まらないことが受け入れられないなら断るべきでしょう。でも、他に希望されているお仕事の紹介がないならそうも言っていられないかもしれません。仕事内容がずっとやりたかったもの、というなら面接を受ける価値があると思います。
事前面接を受けるかどうかは、あなたの価値観や状況、仕事内容によって変えるのが良いと思います。
厚生労働省の調査によると、47%の派遣スタッフが事前面接があったと答えています(2002年)。
事前面接に罰則規定はありません。悪質な場合、派遣会社に対する指導や改善命令が出されることはあっても、派遣スタッフが罰せられることはないでしょう。また、紹介予定派遣は事前面接が認められています。
事前面接を禁止する法の趣旨には労働者の保護が含まれています。派遣先の人選を許すと、ただでさえ強い派遣先の立場が更に強くなり、派遣会社、派遣スタッフの立場が弱くなると危惧してのことです。このことも頭の片隅に入れておいてください。
(2007/12/24現在)